瞳の犬
「瞳の犬」 新堂冬樹
表紙を見たら黒いラブラドールがこちらをじっと見つめていたので思わず。
介護犬を育てようと四苦八苦する、人を心の底から信じられなくなってしまった主人公と、やはり人を信じようとするのをやめてしまった子犬、テレサのお話です。
介護犬と言うと盲導犬とかと同じように考えがちですが違うんだと言う事。
育てるのにとても苦労がいる事。
思ったより認知度が低い事。いろいろと勉強になったし何よりも。
犬が。どれだけ我々人間を愛してくれているのか。人間にどれだけ無垢の信頼を注いでいるのか。犬にとって人はどういう存在なのか。
犬の十戒は有名な話ですが、改めて犬と言うパートナーの奥深さを考えさせられたしそれに比べて人は本当に身勝手だとも思ったし、読んでて切なかった。
うっかりバスの中で涙を流すところでした。
犬ダメだよ…ほんとダメだよ…。
全力で愛を注げばそれに犬は必ず答える事。犬が吠えたりする時は必ず理由がある事。
みんな本当に考えていただければいいなと思います。
すべての犬がテレサみたいにすごく慈愛に満ちた子とは限らないけど。
人も犬も。すべての命を持った生き物たちも。
ちゃんと感情はあるんだよ。
って改めて再確認。